おそらくそれは「びっくりドンキー」だ。語感が間抜けだからである。
考えてもみてほしい。びっくりドンキーの是非について真剣に討論していたら、確実に阿呆だと思われる。全く締まらない。「サイゼリヤ」の語感がまとう洗練された雰囲気は、「びっくりドンキー」の中に一切ない。びっくりドンキーを褒めても阿呆、貶しても阿呆だ。どちらも阿呆なので、二項対立になり得ない。びっくりドンキーについて真面目な話をしている人がいるとすれば、その人はおそらくびっくりドンキーの経営者だろう。
そもそも「ビ」がよくない気がする。「サイ」から始まる言葉をいくつか挙げてみよう。
そもそも「ビ」がよくない気がする。「サイ」から始まる言葉をいくつか挙げてみよう。
- サイエンス
- サイキック
- サイバーセキュリティ
- 才気煥発
- 裁判官
どれも賢そうだ。対して「ビ」はどうか。
- ビール
- ビッグマック
- 鼻炎
- ビギナーズラック
- 備前
この並びである。「ビール」も「ビッグマック」も不健康だ。「鼻炎」でくしゃみをする姿や「ビギナーズラック」を喜ぶ姿は間抜けである。「備前」は特段阿呆ではないだろうが、それはそれとして、岡山県にはなんとなく住みたくない。
ところで、私は「びっくりドンキーの是非について真剣に討論していたら、確実に阿呆だと思われる」と述べた。こうなると、サイゼリヤの是非なら阿呆でないのかと疑問に思うかもしれない。
それに関しては答えたくない。