2021年9月24日金曜日

カレーを作るとき鍋底焦げ付きがち問題

東大生6人で議論した。

「今一人暮らしだよね。自炊してるの?」
「そうですね。時々」
私「何作るん?」
「カレーが多いですね。一回にまとめてたくさん作れますから」
私「カレー作ると鍋底焦げ付かん?洗うんがめんどくさいんよな」
「底のない鍋で作ればいいんじゃないの」
私「無限に落ちながら作るってことですか?」
「無限に落ちることはできないから、落ちるまでに完成させる」
「地球の周回軌道上でカレーを作ればいいのでは」
私「ある意味無限に落ちていることになる」
「カレーを強い磁力で浮かせてマイクロ波で加熱するという手が」
「カレーって磁力で浮くの?」
「水が弱い反磁性を持ってますから、超伝導磁石を作って非常に強い磁場を加えれば浮きますね」
「てことはカレーに鉄粉を入れる必要はないんだ」
私「カエルが浮くぐらいやからカレーだって浮くか。でもカレーを加熱しながら超伝導を維持するのが難しそう」
「そこは磁場を十分強くしてカレーと超伝導体の間隔をあければ......」
「カレーの焦げだけで鍋を作るのは?」
私「あ、それはすごい!」
「高級店とかでさ、チーズの中で絡めて作るパスタあるじゃん。あんな感じでチーズカレーを作ればいい」
「もちで鍋を作って、その中でカレーを煮込む」
私「柔らかくなったもちがコンロにくっついてべたべたになりますよ」
「吊るせばいいよ。上から」
「具材だけを詰め込んだカレーパンのたねを作って、カレーパンを揚げる工程で中のカレーを完成させる」
「それは面白いな。まあパンは真っ黒になって食べられないだろうけど」
「レトルトカレーを食べた後の袋あるじゃん。洗って乾かした袋に具材を入れて、鍋に立たせて湯煎でカレーを作るっていうのはどうかな」
私「それだ!解決しました。皆様ありがとうございました」

2021年9月22日水曜日

都会と自意識

以前、こんな漫画を描いたことがある。当時、読者の一人に次のようなことを言われた。
「面白かったよ。特に「今日はどこ行く?カラオケ?ボウリング?」というセリフ。作者の田舎者さが透けて見えるようで面白かった」
バカにされたものである。しかし、都会人の遊びが何なのかと言われると実際何も思いつかない。1000年前のことなら和歌を詠んだり雅楽の演奏をしたりするのが都会の遊びなのだろうが、現代のこととなるとさっぱり見当がつかないのだ。そんなものは教科書に書いてなかった。私は使えない部類の東大生であるため、教科書に書いていないことが分からない(*1)。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥という。都会的な面構えをした友達に会ったときに尋ねてみた。その結果、おおよそ次のような選択肢があることが分かった。
  • アパレルショップ
  • テーマパーク
  • バー
これを聞いて、私は身の毛がよだつ思いがした。私にとって、こうした場所に行くことは心霊スポットに行くことと近似的に等しい。私の想像によれば、これらは非常に恐ろしい場所なのである。
まずアパレルショップであるが、店員に話しかけられる危険性がある。入念な面接のもと店員を選んでいるためであろうが、アパレルショップの店員というのは皆身長が高く、爽やかな笑顔を持ち、ファッショナブルな格好をしてハキハキと喋りかけてくる。対峙するだけで気後れがするというものだ。彼らの発する気迫の前では、何も買わずに帰るなどできようもない。店員に話しかけられる恐怖に怯えることなく買い物できるのはユニクロくらいだ。私がユニクロ以外の衣料品店に足を踏み入れるのは母と一緒のときだけである。
ちなみに私の年齢は25歳です。どうかよろしくお願いします。
さて、テーマパークも恐ろしい場所だ。広告から読み取れる情報によれば、テーマパークは楽しげな雰囲気で満ちた場所のようだ。園内には固定された表情の着ぐるみが歩き回っており、行き届いた掃除によってゴミ一つないらしい。こうして要素を並べ立ててみると、どうも思想統制の進んだディストピアの一種ではないかという気がしてくる。私のような根暗な人間が足を踏み入れたが最後、陰気なオーラをばら撒くなと石を投げられ排斥されるのではないだろうか。最悪歩くゴミとして焼却処分される末路も有り得る。「テーマパークに来たみたいだぜ テンション上がるなぁ〜」という有名なネットミームがあるが、テーマパークに来てテンションが上がる人の気が知れない。
バーには全く行ったことがない。バーといえばいつも紫煙がくゆっているイメージがある。おそらく地球で一番紫煙がくゆっている。タバコの煙は毒ガスである。吸い込むと即座に肺ガンを発症し、三時間後にはガン細胞が全身に転移して死に至る。死を防ぐにはガンモドキを大量に食べてガン細胞よりガン細胞モドキの方を多くするしかないが、失敗して窒息死する者も多い。タバコはそのあまりの致死性の高さから、戦争で兵器として使用することが禁じられている代物だ。全盛期には、世界人口1万人あたり約274億3800万人がタバコの煙による肺ガンで死んでいたという。これによって人類は既に絶滅している(今地上にいるヒトのような外見の生物は、実は遺伝子上ヒトよりもむしろタコに近い)。当然そんなガスが充満している場所になど行けるはずがない。

これらの場所に関して、「ブログのネタとして面白そうだから行って記事書いて来てよ」といったことも言われた。とんでもない。放送事故を通り越して動物虐待である。
都会には到底近寄ることのできない場所がたくさんある。結局のところ、私にとって都会の遊びというのは庭園を見て、銭湯に入り、蕎麦を食べて、豆腐屋でおからを買って帰ることなのであった。

(*1)最近は教科書に書いてあることも分からない。

2021年9月21日火曜日

放送禁止用語

私と同じ高校出身で、私と同様に東大に来た後輩がいる。

後輩「前高校に行ったとき、生徒の前で何か話せって橘先生に言われたんですよ」
私「へー。俺も卒業してから高校何回か行ったけど、そんなん言われたことないわ。俺だって東大生やのに」
後輩「教室の前に立たされて、「何でもいいから話せ」って。普通に東大の勉強の話をしました」
私「何でもええの?放送禁止用語とか言ってもええんかな」
後輩「そんなんだから(生徒の前で話せと)言われないんじゃないですか」

飲食店の中で「ウンチ」だの「オシッコ」だの言わずに、「放送禁止用語」という言葉をチョイスしたところは我ながら偉いと思う。

2021年9月5日日曜日

夢の中の遊園地

昨日、夢の中で4,5人の友達と一緒に遊園地に行った。

観覧車に乗ると、だんだん観覧車全体が傾いて水平にぐるぐるぐるぐる回り始めた。観覧車から降りて次のアトラクションに行こうとしたが、私だけ出口を間違えてしまい、スタッフの老婆が仕組んだトラップによって左腕をレーザーで焼かれてしまった。そして、その左腕の傷が膨らんで、あれよあれよと言っているうちに、たちまち原子力発電所が建ってしまった。敦賀原発だった。私は普段から原発の電気を使っているし、原発の安価な電気で産業が振興されることによる間接的なメリットも受けている。だから、直ちに原発をゼロにせよとは、私は正直言えない。けれども、自分の腕に原子力発電所があるのはやっぱり嫌だ。常日頃原発の恩恵を享受しておいていざ自分の身近なところに原発が建ったらこの態度かと思われるかもしれないが、流石に嫌だ。根本的に邪魔だし、放射性廃棄物の処理の仕方も分からない。
こういったことを老婆に伝えたところ、日光を浴びれば自然に消滅するだろうと言われた。そこで私はアトラクションめぐりから離脱して日向ぼっこを始めた。

少しだけ縮んだものの、敦賀原発はなかなか消滅しそうにない。これからどうしようと悩んでいると、目が覚めた。ワクチンの副反応で微熱が出ていた。