2016年3月20日日曜日

不飲酒戒

法律上、日本で飲酒が可能となるのは20歳からである。とはいえ実際問題として、未成年の飲酒はある程度黙認状態となっているようであり、成人して初めて酒を飲む人の方が特殊なように思われる。
さて、現在19歳である私は今の所飲酒したことがない。私は飲酒を拒んできた。法律を遵守しようという意識があるためではない。恐怖感のためだ。私はかねてより飲酒に対し恐怖感を覚えてきた。楽しげに「なって」瓶を空けていく大人達が、子供心に不気味に感じられたのかもしれない。私はアルコールを脳に作用する化合物としてみなしてきた。酔うことが怖かったし、今もためらいがある。酒を目の前に置かれても、得体の知れない水溶液といった感じで、それを飲む勇気は正直ない。
とりあえず、未成年であることは飲酒しない理由になる。法律が私に飲まない口実を与えてくれたのだ。クラスのコンパでも、酒を飲まないのが普通のようだった。さすが東大生、真面目である。私もそこに便乗し、真面目風の東大生として生きてきた。
家族は私と飲めることを楽しみにしているようだ。20歳になった暁には飲まねばならない。一度飲んでみたら、多分こんな不安は杞憂だったとして忘れてしまうだろう。飲酒経験のある方々にとっては、一笑に付されるものに違いない。しかしだからこそ、この文章を記した次第である。



さて、記事を書き終えた。現在の私には、この記事が自分の未成年飲酒への「フラグ」であるように思えてきている。


<追記1>
私は恐怖感の一方で、好奇心も持っている。ゆえに、20歳で酒を「飲まねばならない」ことはよい機会として肯定的に捉えている。
「20歳から存分に飲むために、その前から少しずつ慣れておけ」との話もある。しかし私は、好奇心と恐怖感という共存する2つの思いのもと、酒との付き合いの最初のステップを踏む瞬間を20歳の誕生日に設定しようと思っている。大人並みに飲むのは、21歳頃にでもできればよいだろう。
<追記2>
「不飲酒戒」は「ふおんじゅかい」と読む。

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