2021年12月20日月曜日

リレー小説をAIと執筆!「圧縮済玄米」編

これは「じゃれ本」のルールを踏まえ、AIと一緒に執筆したリレー小説である。まずはこちらの記事をご覧いただきたい。

リレー小説をAIと執筆!「現在の温度は変換器」

以下、同様のルールで書いた小説「圧縮済玄米」を掲載する。今回は[1]を北が、[3]を私が担当した。

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『圧縮済玄米』

[1]
『うまみは密になるほど強くなる』
隣の席の酒々井(しすい)は得意げにこう言いつつ毎日の学食のメニューの全品を一旦ひとつの大きな塊にこね上げてから食す最悪の癖を持つ奴だった。こいつの『儀式』を初めて観たのは一回生の新歓オリエンテーションの休憩時間だった。そのあまりの奇怪さとそれに似合わない丁重で正確な手さばきはオリターはもちろん、これからの大学生活でいかに「デビュー」を果たそうかと目論んでいたものや、仮面浪人を計画しひとまず今自分の周りにいる「大学生」たちとの交流はほどほどで良いか考えていた者たちも含めた全員の度肝を抜いた。

[2]
かく言う俺も呆気に取られて何も言えずにいた。
「……なんでそんなことを?」
誰かが聞いた。
「うまいからだ」
酒々井はこともなげに答えた。そして続けた。
「うまみ成分が凝縮されたこの塊をな、

[3]
例えば鍋にポンといれる。そうする豊潤な旨味を含んだだし汁ができる。こいつはそう、いわば天然の鍋キューブだ。どうだ、今夜は暇か。こいつを肴に一杯飲もうじゃないか」 

[4]
「お誘いありがとうございます。でもすみません、今日はこれからバイトでして」
「そうか、そりゃ残念。まあ気が向いたらいつでも来てくれよ。待ってるからさ」
「はい。それでは失礼します」

[5]
なんとか奴の勧誘を払いのけ、ひとまず脱出には成功した。きょうバイトの予定があって助かった。とはいえ、今日が初日だし、友達に先輩の穴を埋めるためにとりあえず入ってくれと言われ面接すらもせずにここまで来たわけだが、果たしてどんな所だろう。飲食店とは聞いているが、していされた所は大学からそこまで離れてはいないものの、バス停とまだらに建った小さな建造物しかないなんだか奇妙な場所だった。

[6]
「ここか」
どうやらここで間違いないようだ。というより、他にそれらしき建物は見当たらない。まぁ、何にせよ入るしかないだろう。そう思い、俺はその建物へと足を踏み入れた。
「あ、いらっしゃいませー!お一人様ですか?」

[7]
 そこは何の変哲もない喫茶店だった。
「はい」
「ではご案内しますね」
店員についていく。果たしてここに本当にかの圧縮済玄米を使ったパフェがあるのだろうか。圧縮済玄米は果たして鍋以外にスイーツにも使える素材なのだろうか。俺はわくわくしながらメニューを開く。

[8]
「あ、やっぱり」
そこには『圧縮済玄米使用! 特製白玉あんみつ』という文字が踊っていた。 そういえばあの時もおやつに白玉ぜんざいを食べたんだったっけ。懐かしいな。
「どうされました?」

[9]
「いやあ、白玉ぜんざいがここでも食べられるんだと思いましてね。小さい頃、親がよくつくってくれたんですよ。こんどは自分がつくる側になるんだと思うとちょっと不思議な気分です。」
「あらそうだったの。わたしたちの白玉もあなたのお母さんにまけないくらい美味しいですよ。じゃあ、早速作り方を教えていくわね。」
そう言って連れてきてもらった奥の部屋は厨房というよりはむしろ、

[10]
食堂のような感じで大きなテーブルの上にはすでにたくさんの料理が用意されているところだった。
「ではまずこのお皿をここに並べていってください。今日のおすすめは鮎の塩焼きよ。それからこちらは天ぷらね。あとはこっちの煮物とお吸い物が今日のメニューかしら。」
なるほど、確かにどれもおいしそうだ。俺は言われるままに料理を並べていった。
「これで全部ですか?」

[11]
「そうですね。ではお夕食を始めましょう」
「いただきます」
今日はパーティピープルが集う宴会だ。豪華な和食のフルコースで本当に美味しい。結局圧縮済玄米を食べることは叶わなかったが、大満足である。圧縮済玄米なんてどうでもいいや。俺にはこの場所があるのだから。


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頭のおかしいことをいう酒々井を(何も知らないはずなのに)丁寧語で断るAIが面白かった。

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