2018年6月27日水曜日

Recife

あなたは下北沢に行ったことがあるだろうか。下北沢に行けば一度は視界に入ると思われる、下北沢のランドマークといえるビルがRecipe SHIMOKITA(レシピ シモキタ)である。Recipe SHIMOKITAは下北沢駅のすぐ近くに建つ複合商業施設で、スーパーや衣料品店などが営業し、多くの人で賑わっている。おそらく、下北沢の一帯で最も高い建物であろう。
さて、このRecipeであるが、私は昨日友達に指摘されるまで名前をRecipeではなくRecife(レシフェ)と勘違いしていた。Recife(wikipedia参照)というのは、150万人の人口を抱えるブラジル東部の都市である。この勘違いの直接の原因は建物のロゴを見間違えていたことだが、それにしてもなぜこんな単語に見間違えたのだろうか。単語としての知名度はRecipeの方が圧倒的に上のはずだ。私には心当たりがあった。そう、私はRecifeという単語を初めて知ったあの日のことを、今ありありと思い出した。

中学生の頃、毎日連絡帳に日記をつけて担任に提出することになっていた。ある日、私は次のような内容の日記を書いた。
「今日は文房具店で買い物をした。レジの店員さんに商品を渡し、代金を払うと、店員さんは「レシ」とだけ言った。その後その店員さんが言葉を発することはなく、私は領収書を受け取って、「あの不自然に切れた言葉は何だったのだろう」と訝しみながら帰宅した。今、国語辞典で調べることにより、店員さんが言いたかった可能性のある言葉として、レシーブ、レシチン、レシテーション、レシプロエンジン、レシフェなどが考えられることが分かった。もしかしたら、あの店員さんはブラジルの街に思いを馳せていたのかもしれない。」
もう少なくとも6年以上も前のことを思い出して再現したものなので、表現は全然違うかもしれない*1。ともかく、この日以来、私にとってレシといえばレシプロエンジンとレシフェだったのだ。そして、だからこそ私はRecipeをRecifeと見間違え、見間違えたまま覚えてしまっていたのだった。

それはそれとして、Recife SHIMOKITAというのはなかなかしっくりくるネーミングではないだろうか。雑然としながらも活気のある街下北沢の賑わいの中心地。南米のよくわからない街*2と何となくイメージが被る。私が己の間違った認識に対して疑問を抱くことができなかったのもやむを得まい。

(*1)もう少し幼稚な言葉遣いだっただろう。
(*2)よくわからないと言っても、ブラジルでは10本の指に入る人口を持つ市らしい。

0 件のコメント: